今シーズンの清水戦は結果だけを見れば０−３の大敗。但し試合内容は左程悪くは無かった。逆に言うとこの悪くないときの山形が一番危険な状態なのかもしれない。決めるべきところで決めきれていれば全く流れが変わったかもしれないのだが、そう簡単に得点をもらえないのも清水である。守備を崩すためには攻撃時にある程度の枚数が必要となるのだが、シュートで終われないとどうしてもカウンターを食らう形にもなる。先制点を与えてしまえば取りに行かなければならない。特に天皇杯の様な一発勝負だとますますその傾向が強くなってしまう。プレビューにあるように得点が動かない時間帯が長くなれば長くなるほど、相手にも焦りが生まれ、守備に穴が開く機会も増えてくるはずだ。そこで上手くて頼りになる選手が登場すると試合の流れが一気に変わってくるかもしれない。特に今シーズンは田代が入った瞬間から一気に動き出す試合が非常に多い。もちろん先発なのかサブなのかは分からないが、彼がどの時間帯に出てくるのかで試合がかなり変わってくるだろう。先発であれば前半からある程度攻撃的に出るだろうし、途中出場であれば彼が出てきた瞬間から攻撃的に行くはずだ。もし彼が先発し先制点を上げることが出来、リードしている時間帯であれば、長谷川を投入した時間帯から守備的になりキープする時間が増えるはずだ。また逆に長谷川が先発であれば、相手ＤＦを追い回す時長谷川が相手ＤＦに疲労を蓄積させ、足が止まり始めたら迷わず田代を投入してくるはずである。但しそれには確実にリードされてはいけないとい。先制点を与えてはいけないというミッションを遂行しなければならないという条件がつく。また田代で先制しても彼を出し続けている間は逆に失点の可能性も高くなってしまう。どこかでスイッチしてくるのだろうと思う。意思疎通が全選手にいきわたることが最大のポイントになる。
清水は監督の退団が決定しており、選手もかなり動くことになるだけに、難しい舵取りになるでろう長谷川監督だが、逆にその部分が一つになる要素でもある。油断は無いだろうが、これで良いだろうというプレーだけは絶対に見逃してくれる相手では無いだけに、今出来ることを全て出し切ってくれることを望む。もちろんその結果として勝利が手に入ることを祈りたい。
さまざまな想いのある清水と、初のベスト4進出に向けて意気上がる山形。勝負所も明確な中で、どちらの気持ちが上回るか。（Ｊ's GOAL）
