愛媛戦総括

先ずは結果から見れば2−0の完封勝利。快勝といえるが、内容はどうだったのだろう。前半初めの10分位まではFKやCKのチャンスを掴むなど動きは良かったが、引いて守る愛媛がロングボールを特に山形の右サイドの裏に放り込まれてしまい。バランスが崩れはじめる。愛媛は山形の開いたバイタルエリアに持ち込みシュートは運良くゴールポスト。横浜戦で喫したアウグストとは逆側、ボランチ2人が上がってしまった裏を突かれてしまう。山形も臼井や財前がポジションチェンジしながらゴール前に攻め込むもなかなか決定的なシーンにならない。そこで少しだけ前掛かりになった後側に放り込まれ、ファールで止めてしまうシーンが増え、非常に危険なエリアでFKを与えてしまう。セットプレーに対する守備は札幌戦でやられたこともありかなり修正されていたようだが、それでもCKをヘディングシュートに繋げられてしまう点はまだまだ修正ポイントがあるだろう。前半はどちらかというと山形が手数をかけながら攻め込むがイージーパスミスやミスキックから速い攻撃を受けるようになってしまう。それでも失点しなかったのは、愛媛の精度の問題もありそうだが、セットプレーでの守備が良かったからであろう。特にレオナルドの守備は前半全く問題がなかった。後半に入ると愛媛が前半と変わって高い位置からプレッシャーをかけ始め、とまどう山形がますますパスミスをしてしまう。気温のせいか、湿度のせいか、それとも連戦の疲れからか間延びした展開になる。どちらかと言えば前半から飛ばし気味であった山形の運動量が落ち始めた後半17分、林から出たパスをレアンドロがゴール前に駆け上がった秋葉にクロス、これを秋葉がヘディングシュート、その直後に相手GKと正面衝突。一瞬心配したが両者共に立ち上がり事なきを得た。レアンドロが前節見せたような強引に一人で攻め込みシュートするのではなく旨く人を使うプレーでは流石に精度が高い。秋葉もGKが向かってくるのが目に入らないわけがないシーンで良く勇気を持って飛び込んでくれた。本当に両者怪我が無くて良かった。その直後今度は山形左サイドコーナーフラッグ近傍でのデフェンス木藤がかわされあわやと行ったシーンもあり木藤のデフェンスに軽さが見えた。後半31分山形右サイドを途中出場した江後のクロスをレオナルドがミスキックし相手FWのシュートに繋がり、一瞬やられたかに見えたが、慌ててしまったようで相手もミスキック。助かったシーンであり、DFとしてはやってはならないミスだったが、運も味方してくれたようだ。林に変わって入った原と疲れが見えはじめた財前に変わり本橋が投入され、後半41分、本橋とパス交換したレアンドロがゴール前にいた原にクロス、原は頭でちょっとだけ逸らしGKの逆サイドのゴールポストに当たってゴールに吸い込まれ、決定的な2点目。この後秋葉に変わって佐々木が投入されたが1プレーでCKに持ち込んだがCK無しで試合は終了。勝った選手達はかなり疲れたようで、喜びよりも体を休める様にゆっくりピッチ中央に並ぶ。珍しくヒーローインタビュアーが解説者を呼び秋葉のインタービューが始まった。やはりかなり暑かった事を伺わせる内容で、レアンドロを持ち上げるようなコメント。どちらにしても勝ったときの選手達の顔は輝いていた。これで秋葉が先発した湘南戦に続き勝利。試合中はあまり目立ってはいなかったがそれでもしっかり得点を上げるあたりはやはり秋葉が一皮むけたような印象を受けてしまう。原も漸く得点が入り、次節以降かなり楽しみな要素が増えたが、第1クール勝てなかった神戸、鳥栖、仙台と続く。まだまだ修正ポイントはあるだろうが気を抜かずにしっかり闘えば負ける相手ではないので、頑張っていこう。最後に臼井はやはり1列前の方が良いがSBは木村と木藤もしくは内山となりそうで、枚数が足りないように思えてならない。サテライトではイ・ジョンミンや板井がSBを行っているが、果たして使えるめどが立つのは何時来るのだろうか。