昨日の試合を見て

まず佐々木がようやく復調してきたと感じられた試合。今まで先発をすると意外と早く足が止まりかけたがその部分がなくなりつつあり、取りあえずは90分もつ様になってきた事が言える。もちろん涼しくなって来たこともその要因の一つではあるが、春先のキャンプで怪我をして出遅れたことが最大の原因だったのだろう。そのような意味で酒田キャンプを旨く越えられたのだろう。
久々に出場した須田であるが、最初の失点シーンで、もうちょっと旨く体を入れられない物かなあと感じた。また彼の前が開いたときのスピードやボール運びは問題ないのだが、前がふさがれた状態でのボール保持率が極めて悪いことが、試合全体の悪循環となってしまったように思う。DFにボールを戻してMFが前に上がったところで奪われるとその疲労度が増し次の攻撃のエネルギーが損なわれてしまう結果になってしまった。この部分は今まで試合を積み重ねた仲間であれば分かりきったことなのに、厳しい局面で彼にボールを回してしまう周りの選手にも問題があるように感じてならない。
豊田も久々の先発で特に前半はある程度守りを重視したような形のため彼にボールを渡してポスト役を担わしていたのであろうがその周りをサポートする選手が少なすぎました。それでもある程度ボールを納めることが出来たのは良かったのではないだろうか。但し惜しいシーンもありましたが、シュートに行く姿勢が少なかったのが残念ではあるが、攻撃の枚数不足では致し方無しか。もちろん怖がらずにヘディングに行く姿勢は評価できるだろう、出して側ともうちょっと合ってくれば確実にゴールシーンが生まれるような気がする。
レオナルドは旨い選手であることは確かだが、最近そのボール裁きが読まれてきている様にも思うし、ロングフィードの精度も若干落ちて来ているようにも思う。また決定的なミスを1試合に1度必ず訪れてしまう事があるのはDFとしてはどうなんだろうか?もちろん彼のいないDFラインは更に心配の種だが、それでも、もうちょっと精度を出して欲しい。頑張っている姿は見受けられるし山形のDFラインで一番仕事をしているのも彼であり、彼を越えた選手がいないのも事実なのだが。
秋葉は常に試合に出続けており手を着けられないほどの試合をするときもあれば、全く持ってどうしようもない試合をしてしまうのも彼である。昨日の試合ではどっちつかずであり良い部分あったし、悪い部分も出たのは事実。山形の攻撃はボランチから始まるのだが、そこにボールが来ずに頭を越えたロングフィード中心の試合だったので、活躍した部分といえば2列目から飛び出したシーンや空いたスペースにボールを供給したシーンくらいである。また中盤の底では問題はなかったが繋いで中盤の上に上がった部分で奪われてしまうシーンやパスミスがあったのは頂けないかな。何しろこのボランチから左右に供給されるボールが生命線であることは確かなはずであり、もっともっと力を付けて欲しい選手の一人である。
全体としては中二日の割には動けていた試合であったことは確かであるが、良い試合をしていると必ず起きてしまう失点シーン。これを何とかしないとどうしようもない。確かに攻撃陣の決定力の無さもあるが、DF陣の我慢強さが足り無すぎるような気がしてならない。どうしてこうもあっさり失点してしまうのだろうか?昨日は2人のCBの頭を越されたループパスが通ってしまったことが災いしてしまったが、その中央を破られるシーンもあり今シーズンの悪い部分が全部でた様な気がする。
DFラインが高い位置を取った場合のGKのポジショニング。前に出るのか下がるのかの判断も非常にお粗末であったように思う。これは今シーズンず〜っとされた問題であり、その解決策を全て清水にまかせっきりなチームもどうかと思うなあ。
そうはいっても簡単に優秀な選手を取れるだけのチーム力が無い現実を見定めて、手の撃てるところから手を打てるだけの指導者が必要なんだろうなあとつくづく思う。来年の監督は誰になるのか白紙な様だが、お金が無いのであればそれをどの様な戦術で凌ぐのかも監督に任された勤めであり、それをこなせるだけの力量のある指導者が必要なのだろう。