目の前で繰り広げられる甲府のショートパス回しに、何度か周りから「旨いなあ〜」との感嘆の声が上がる。サイドでまわすとちょこまかちょこまかとまわしてくる。それでもスタッツを見るとシュート数は山形のほうが多いんだよねえ。サイドからのクロスに対する飛込みや裏を突いた動きでフリーなポジションが取れなかったからだろう。それでも前半の藤田のシュートはやられたかと思ったがゴールポストの直ぐ横をすり抜けてくれた。それ以外は左程怖くは無かったように感じる。ポゼッション率から言えば完敗だったとはいえる。
山形の前半はリチェーリが下がってべた引き状態、何度かチャンスはそれでもあった。立ち上がり直ぐにリチェーリがＧＫと１対１になるが、これは桜井の勝ち。後半も宮沢のＦＫは早いスピードで枠に飛んだが桜井のファインセーブにあってしまう。相手ＤＦとＧＫの連携ミスから豊田の思い切りの良いヘディングは無常にもゴール脇を転々と転がり出てしまう。一瞬メインから見たら入ったように感じたのだが。う〜ん、惜しかった。
前半は相手のポゼッションに苦しめられたが、後半長谷川に代わって豊田が入ることで前で為が作れたことからサイドでの展開が出来るようになり、押していたといいえるだろう。それでもなかなかゴールが生まれなかったのにはやはり石川の存在が大きいように感じた。特に最後のＰＡの横からのＦＫなんかを見てしまうと、石川がいたらなあなんて感じたシーンである。怪我をしてしまったのですから致し方ないのですが・・・。
さて前回のグズグズした試合より良かったことは確かだが、やはり引き気味からゴールまでが長すぎてしまった。また味方のスローインをことごとく奪われてしまったりファールに繋がってしまうのはどうしてなのでしょうか？小さなことですが、この辺も少し修正するポイントだろうなあと感じる。また甲府の選手が旨いからでしょうが、パスが繋がらないドリブルが簡単に奪われてしまう。特にリチェーリはボールを少し持つと囲まれて奪われるシーンが多い。１対１でも負けてしまうのは何故なのかなあ。もうちょっと早めに前に出して走って交わしてしまうような動きでもいいように感じてならない。
それでも今日の試合は少しでも次に繋がる試合になったことは確かでしょう。特にハイボールに関してはレオナルドが効いていたように感じる。但し今日の試合は風が強くスローインをサイドライン際に出すと風で戻って外に出てしまうシーンがなんだかあり、選手達が直接出たからやり直しを要求するが副審は一旦入って出たとのジャッジ。木藤や相手の井上（デッキー：元山形）がそのジャッジに不満があったようだ。
天気のほうは当初予定の雪から曇りにかわり、試合中はある程度晴れ間も見えた、試合が終了してからぱらぱらと少しは降ったが試合には全く影響が無かった。観客動員は惨憺たるものでした。事前の天気予報が悪かったこと、寒かったこと、前節退廃してしまったこと。今シーズンが始まって既に５節目であるのにホーム戦が２試合目であったことなどが上げられるのだが、それにしてもこの時期に３,１６４人は少なすぎます。これでは選手達にも申し訳ないようだ。特に今まではどのようなことがあってもゴール裏はかなりの人数が入っていたのに今日の試合は非常に少なかった。バックスタンドもしかりである。
